2010-07-14

7/9和訳

「歌は、私を楽しませ、自由にしてくれるわ」とは、娘・パチャの発言です。 学校の聖歌隊の子どもたち(およそ80人)に、隣の人どうしで「歌うことで何を感じるか、なぜ聖歌隊に参加したいと思ったのか」を質問しあってもらったときのことです。

彼女の発言は、私の歌に対する思い、そして、音楽が私にどれほどの喜びをもたらしているかを思い出させてくれました。どこにいても、どんな時も、誰とでも、歌は橋渡しをし、ハートとハートをつなぎ、私たちの心の奥深くにある感情を表現してくれます。それは一生続くものであり、ハートや精神、魂を持続させます。

けれどもこの公立学校では、友人ティナと私が、聖歌隊のお世話役を買って出なかったら、子どもたちは今年でいなくなっていたでしょう。学校の教育制度において重要視されるのは‘数量的思考能力と読み書き能力'です。教師たちは、子どもを書き取りや文法、数学などすべてテストの点数で評価します。子どもたちが日々、どれだけ幸せを感じ、誇りを持っているかはそこには反映されません。

1人の大人として、私は自分の受けた教育にとても感謝しています。足し算ができたり、読み書きが上手にできることは確かにとても良いことです。けれども、自分自身のアイデンティティや、自分がどういう背景やビジョンを持っているかを理解することの方がはるかに重要です。残念ながら、私は、型にはまった学校組織から、こういったことへの学びはまったく得られませんでした。

私の学校時代の一番の思い出は、「教室」の外での活動でした。それはつまり、ミュージカルだったり、演劇コンクールだったり、討論をするチームだったり、友情を形成したり、身の周りの問題に取り組んだりすることでした。もちろん、テストでよい点数を取ることで、学生に本来求められている義務は果たしましたが、人生を楽しむことの方がはるかにいろんなことを教えてくれました。

今の学校教育において、子どもたちが必然的にお金を使ったり、競争に勝つことなしに無条件の喜びや幸せを感じられる術を見つけられるよう励まし、その喜びを自由に分かち合えるようになることが、もっと重要視されるべきだと思います。

すべての子どもたちが、テストの結果によってではなく、自分や周りの人に喜びをもたらしてくれる個々のユニークな才能によって自信に満ちている姿を想像してみてください。このことを可能にするべく、私は学校でますます多くのことを自分に課しています。フードガーデンや、聖歌隊、遊び場を作るための資金集めや、今年のサステナブル・フェスタを企画することなどがそうです。先週の聖歌隊でのパチャの発言は、そういった私の努力が報われた気がした一瞬でした。

【翻訳:田中みのり】

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